GigaOmが主催するイベントにおいて、AWSが予測するクラウドコンピューティングの業界について、4つの予測を説明している。
折しも、5年前のこのイベントに同氏が初めて登壇し、EC2とS3について説明した経緯があり、その時点から現在に至るまで相当の進歩を遂げている中、今後それがどの様に発展するのか、興味深く読める記事である。
Vogel氏自身も5年前は今日のクラウドがこれだけビジネスに大きな影響を与える事になる、とは予測していなかったようだ。
ビデオの配信はここ:http://livestre.am/3YHSy
2017年には次の様な事が起きるだろう、と説明している。
1)AWSの価格はさらに下がる
今まで、AWSは価格を20回下げている実績がある。確かな事は、今後もこの傾向は続く、という事であり、市場に受け入れられるサービスの重要な要件として捕えている。
2)若いビジネスは今後もクラウドで成長する
Socialcam社、Pinterest社、Instagram社等はクラウドをベースにIT基盤を作り、急成長を遂げた会社の代表である。このような会社はどんどん増えていく、と予測する。これらの会社は、従来のハードベースのIT環境をもってあれだけの急成長を実現することが出来ただろうか? まずあり得ない、と言えるだろう。そしてその傾向はますます強くなるものと考える。
3)企業のCIOは若いスタッフにチャンスを与える
ITソリューションの事になると、大企業のCIOはこういったクラウドをフルに活用した若い企業の手法に対して耳を傾ける様になるものと考える。5年前(現在)、CIOは大企業のセオリーにのみ頼っていたが、次第に大きな変化が起きるだろう、と見ている。
4)古いハードウェアベンダーは存続の機器に直面する
HPに代表される従来のハードウェア製造メーカは存続する為に大きな変革を遂げる必要がある。大きな鍵は「クラウドのマインドセット」を持つ事である。クラウドのマインドセット、とは、単に客に対してベンダーの姿勢を持つのではなく、パートナーとしての姿勢を持つ事から始まる、としている。そしてその最も大きな目的な客のITコストを下げる事にある。
AWSの姿勢は、顧客に対して110%の注目をする事、と主張している。競合のはげしいクラウド業界の中、他のベンダーと機能サポートの篠木愛をするのでは無く、顧客の求めている物をより早く提供する事が重要なビジネス要件である、と主張している。