2010年8月17日火曜日

CAが4Baseを買収:クラウドコンサル事業を追加、「Virtual Stall」という問題を解決するソリューション

Computer Associates社の買収戦略に新たな動きが起きている。
先週の木曜日に、CA社がクラウド技術のコンサルティング企業である4Base社を買収した、と発表している。 買収条件や買収額は非公開。

"As strongly as folks want to believe that everything can be solved with a mouse click, the rise of boutique consulting firms focused on cloud and virtualization tells you that there's a need here,"
CA社のVP of Business StrategyであるJay Fry氏によると、4Baseの様なクラウドコンピューティングの導入を支援するコンサルティング会社が増えてきている、と述べている。クラウドが与えている「マウスクリックで直ぐに利用できる」というイメージと現実の世界ではギャップがある様である、との事。

4Base社は、California州、Sunnyvale市に本社を置き、300を超えるプロジェクトの経験を持っている、との事。eBay、T-Mobile、Visa等の大手顧客などもクライアントとしてあげられている。  CA自身も4Baseの顧客であった事も今回の買収につながっている。

買収後、4Base社の部隊はCA社内のGlobal Virtualization and Cloud Consulting Teamという新しい組織の中核として、顧客の仮想化導入の際の見積もり作業、戦略の策定等を行う、と発表されている。こういったサービスの本格的な提供によって、顧客のシステム導入の段階ではなく、その前のシステム化計画の段階から関係を構築する事ができる事を狙いとしている。

Jay Fry氏によると、企業はクラウド導入を検討する中で、その想像以上の複雑さを認識し始めている、と述べている。 一部の顧客は、"virtual stall"、と呼ばれる仮想化システムの導入過程でよく起きる問題に直面してプロジェクトが頓挫するケースが多い、との事。想定以上の複雑なシステム化構築過程で困惑してしまうケースである。日本企業でも考えられるパターンである、と言える。

2010年8月16日月曜日

トップクラウド事業者は一体いくら儲かっているのか?: Amazon と Rackspaceの場合

両社、共に株式を公開している企業である故、資産状況は公開されているが、クラウドコンピューティング事業単体での収益状況については明らかにしていない、という点においてはどちらも共通している。北米市場争いにおいては両社合わせて全体の7割に達する状況であるため、
一体どれくらい儲かっているのか、収益構造はどうなっているのか、大きな関心が寄せられている。

Rackspace社の最近の10-Q(四半期ごとの財務報告)によると、下記の情報が報告されている。
● 現在、88,590件のクラウドユーザで、去年の51,440件から大幅に伸びている
● 同時期に獲得したホスティング(元々のRackspace社の事業)顧客は100社増え、19,433件
● クラウド事業での売上は、$5500万ドルで昨年から50%増
● ホスティング事業は、クラウド売上の約10倍で$6.2億ドルであるが、年成長率は14%に留まっている。

さらに非常に興味深い事には、今年はデータセンタスペースを8000平方フィート減らしている、という事実。 つまり、データセンタスペースを減らしながらも一平方フィートあたりの売上を25%増加させ、約$4,440/sqftを達成しているのである。

一方、Amazon Web Serviceについては、UBS(スイス銀行)の調査によると、同社は年間に$5億ドルの売上を達成している、との事。 これはAmazon全社の売上の2%に相当する。 この数字は、Amazon社の決算報告書に記載されている"Other"という項目の売上をベースとしている。同じ分析によると、このAWSの売上は2014年には、$25.4億ドルに達する、と予測している。

この数字、AmazonのIT投資の総額、現時点で$36.5億ドルと比較してまだ小さい数字であるが、この数字も急激な伸びを見せているので、実際の投資に対する回収という面ではまだまだ難しいビジネスである、と言わざるを得ない。 また、Amazonの本業であるe-Retailing事業はと比較すると非常に比重の小さい事業であるため、今後どのような展開になって行くのか、非常に注意深く見て行く必要がある、と言える。

クラウドコンピューティングのトップ2社、いづれも高収益型の事業とは必ずしも言えない、という実に意外な結論に達してしまう、というのは今後のクラウドコンピューティングの未来を分析する上で重要な事実である、と言える。 トップ2社がこういう状況であるなら、3位以下のベンダーの状況は一体どういう状況なのか、何となく想像はつきそうな気がする。

市場の伸びについては、サービス事業である、という性格上、そう大きな伸びや変化が出てこないと想定されるので、収益性をあげようと思うと、徹底的なコスト、それもCAPX(初期投資)とOPEX(運用コスト)の両面での削減を行いつつ、売上は継続的に伸ばす、という戦略を具体的に策定して、進めることが必要である。北米のクラウドコンピューティングのコストで最も大きいのは、継続的な設備投資と電力コストである。 これらは集約化を積極的に行う事によって達成する戦略が最も一般的である、と言える。また、稼動率を100%にできるだけ近づける様な運用方法もシステム化する事が重要と言える。

なおかつ、北米ののクラウドコンピューティング事業者は、人件費の削減を既に自動化ソフトウェアソリューションで達成している、という現状であり、まだそのエリアで遅れを取っている日本のベンダーは、自動化、環視、等の運用ソフトウェアの開発、導入を積極的に行う事が非常に重要である、と言える。

2010年8月2日月曜日

オンラインゲームの大手、Zyngaにソフトバンクが投資:日本向けの子会社を設立

投資総額は、$1.5億ドルで、先月その発表は行われていながらも、正式なプレスリリースが水曜日に行われた、という経緯。

Zynga社は、Facebook上で最もユーザ数を集めているFarmvilleや、Mafia WarsなどといったOnlineゲームを開発しているベンダー。これらを始め、様々なゲームをソフトバンクのモバイル市場に展開しよう、というのが計画である。

Zynga社は、その前にGoogle社とのパートナーシップも発表しており、その一環として$1億ドルの投資も条件に含まれる、という事が明らかになっている。このパートナーシップの目的はGoogleが展開しようと計画しているコードネーム:GoogleMeというゲームを中心としたSNS戦略の一部として加えて行こう、という計画である。

Zyngaは既に$5億ドルもの資金を主としてVCから集めており、潤沢な資金をベースにFacebook以外にも積極的な事業展開を行っている。Facebook以外にも、Yahooをはじめとしたインターネット企業との提携も行っている。 

オンラインゲームの競合状況も動きが激しく、Playdom社はWalt Disney社に$7.63億ドルで買収された事をはじめ、またElectronic Arts社がPlayfish社を$4億ドルで買い上げている。

アメリカのゲーム業界は、SNS市場での急激な伸びを受けて、資産額のかなり大きな取引が目立つ様になってきた。SNS自体の事業としての規模よりも、その上で大量のユーザを集めているゲームの世界での事業規模の方が大きくなりそうな気配も感じるようである。

ゲームだけのSNS市場も徐々に立ち上がりつつあり、今後の動きが注目される。

Amazon狙うエンタプライズ向けクラウドソリューション

先日、ロスアンゼレスにて、Amazon Web Serviceのイベントが行われ、同社のクラウド事業がエンタプライズ市場向けに強化されていることを強調する内容であった。

イベントの名前は、Amazon's Cloud for the Enterpriseとよばれ、CTOである、Werner Vogel氏のキーノートスピーチにおいて、次の様な事がAWSの企業に対するメッセージとして表明された。
1) Amazonのデータセンタは最も安定して、セキュアでコストパフォーマンスの良い選択である。
2) Amazon Virtual Private Cloud (VPC)はAWSのセキュリティを強化したバージョンであり、複数のAWSサブネットを企業のイントラネットにつなぐ方法として有効である。
3) もうすでに企業として仮想化が行われているのであれば、企業内のデータセンタの拡張に投資を行うぐらいなら、AWSで利用した方が春家に経済的である。

企業にとってのAWSは、企業のIT資産に対して、スケーラビリティを保証するソリューション、という事で位置付けられる理屈である。 スケーラビリティに関しては、Werner Vogels氏はAWSの運用上のコスト構造を示す表をいくつか示す事でそれを証明している。

まずは、データセンターの運営する為の人件費。これは殆どゼロまでに持ってきている、という点である。企業内のデータセンターの運用状況と比較すると、ここは大きな差違が生まれる。

また、さらにAWSの運用コストの50%を占めているのは、サーバハードウェアのコストである、と述べながら、このリソースを次の3つのコスト構造で最大限の収益を実現している、と説明している。
1) Reserved instances:顧客が長期間のリースにコミットした時に、50〜70%のディスカウントを受ける事が出来る価格帯
2) On-demand instances: 通常のオンデマンドで導入するインスタンス
3) Spot instances: 上記の2つの方法を通して、まだ余っているAWSのインスタンスをオークション方式で自動的に販売する方式

この3つの方法を取ることによって、サーバーの利用率をほぼ100%まで持ち上げることが出来、通常の市場のデータセンターの利用率である10〜30%をはるかに超える利用率を誇る。

Amazonはこの実績を今後エンタプライズ市場に強力に打ち出して行くことを宣言している。エンタプライズIT市場は非常に大きなマーケットで、大きなマージンも期待出来るものである。その市場に対して、Amazonはその強いネームバリューを打ち出し、CIOのAgility要求に対応するソリューションを提供出来る自信を持っている。(LAでイベントの開催している理由もここにある)

一つには、MicrosoftやVMWareの様な、エンタプライズ向けのクラウドソリューションに対する強力な対向意識と、合わせて、OpenStackの様なローエンドソリューションとの差別化を市場に対して明確にする事が目的なのでは、と想定される。

とは言え、次の様な点を始め、いくつか課題が残っている、という指摘もある。

1) Amazonの提供するVMイメージは、企業で多く採用されている、VMWareやHyper-Vのハイパーバイザーとの互換性が無い。

2) 企業のOn-Premiseシステムで多く採用されている管理系のアプリケーションの中で、AWSと連携出来るものは少ない。従って、エンタプライズのIT管理者は、On-PremiseにAWSを連携させる為には、既存の管理手順に加えて、全く新しい管理技術を学ぶ必要が出てくる。

3) ビジネス面においても課題が残る。エンタプライズにとって、AWSはまだ新しい企業であり、IBM、Microsoftと何年も契約関係を維持しているエンタプライズIT管理者にとってAmazonはまだ実績を持っていないニューフェイスである。

4) 実際に成功している事例をもっと作って行く必要がある。このイベントでも4社のユーザが次の様な事例を発表しているが、AWSが目指しているエンタプライズ利用とは少しギャップがあるのでは、という指摘もある。

    a) サーバーの演算処理をEC2に対してオフロードする

    b) イメージ処理を行う

    c) Webサイトをホスティングする

    d) 企業の電子カルテ情報をクラウド上で管理する


企業でのクラウドの導入が非常に盛んになってきている事を受けて、Amazonも正に今のタイミングを好機と呼んでいる様であり、こういったイベントを北米企業の各地で盛んに行っている様である。しかし、同時に、そう簡単にパブリッククラウドベンダからエンタプライズ向けのソリューションベンダーになる事は出来ない、という事も認識しており、もう少し大きな事業スケールと投資をもって企業ソリューション向けの戦略を立てて行く必要があるのでは、と想像する。  企業向けのソリューションを行うSI事業者、もしくはソフトウェアベンダーの買収も可能性としては考えられる。少なくとも、エンタプライズでの知名度や実績を持っているベンダーとのパートナーシップは現実的な解として考えられるのでは、と思うところである。


問題は、Amazonは誰と組んだらベストなのか? という点。

2010年7月26日月曜日

OracleがIaaS事業を開始するという噂:同社のクラウド事業はどう展開されるか、ヒントが隠されている

Oracleはクラウド事業を行っていない数少ない大手IT企業の一つとされているが、実は2008年に発表されたAmazon Web Service上でのDatabase 11g,Fusion Middleware、Enterprise Manager等のサービス提供をはじめ、密かに顧客に対してクラウドサービスを提供しているのが現状である。 あまり明確に戦略を打ち出してこなかったのは、CEO のLarry Elllison氏がクラウドビジネスというものを、否定はせずともその用語の乱用に対して非常に厳しい意見を持っていた事が要因である、と言える。

これが、最近になって、どうも本格的なクラウド事業戦略を打ち出すのではないか、という噂が広がり始めている。

そのきっかけとなっているのは、数週間前に同社がOracle Technology Network(OTA)というサイト上で発行した、Cloud Resource Model APIという仕様書である。この仕様書のバージョンは、1.0/0.34と打たれており、同社のIaaSのAPIモデルに関するかなり具体的な情報を記載している、との事。文面をそのまま記載すると、下記の通り。

The Oracle Cloud API defines an Application Programming Interface (API) to consumers of IaaS clouds based on Oracle's solution stack.

このOracle Solutions StackというのはXenベースのVM サーバインフラを指す。また、このドキュメントはOracle Cloud Computing Platform というものについても情報を加えている。上記のAPI仕様は、下記の通りような機能を提供する、と説明されている。

  • サービスの論理ユニットの定義とメタデータを含むテンプレートを参照する機能
  • このテンプレートをクラウド環境上に移行し、オンデマンドのITトポロジーを形成する機能
  • リソース上のオペレーション(例えばONLINE、OFFLINE等)を行う機能
  • リソースのバックアップ機能

このドキュメントによると、vDCオブジェクトはVMの集合体であり、またゾーンと呼ばれるものは上記のリソースが配置される論理的な領域を指す。

原文は下記の通り:

ゾーンは、リソースが配備される論理的な領域を指す。例えば、ゾーンはヨーロッパ、北米、東アジア、等、地理的な領域を指す場合もある。さらにゾーンは企業内の組織構造に沿ったものである場合もある。例えば、財務部門ゾーン、テストゾーン、開発ゾーン、等。

ゾーンは、それぞれが稼働する物理的なインフラとは全く別に定義される。例えば、ゾーンAとゾーンBは同じハードウェア上での動く事もあるかもしれない。

OracleCloudResourceModelAPI_DesignDiagram.png

このドキュメントはさらに、このIaaSクラウドモデルは標準のOVFパッケージフォーマットをサポートする、と明記されている。

さらに興味深い事に、このAPIは、DMTF(Distributed Management Task Force)に提示されており、VMWareのvCloud APIや、RackspaceのOpenStackと同じ様に公開される、との事。

このドキュメントの責任者の一人である、Oracleの'Architect for the application and middleware management part of Oracle Enterprise Manager'のWIlliam Vambenepe氏によると、このDMTFに提示されたAPIは、OracleのCloud Resource Model API のほんの一部でしかない、と述べている。

IaaSは、単純なクラウドを構築するモデルだけでは無い。ロードバランス、プライベートデータセンターとの間のセキュアなデータ通信の確保、Low Latencyを保証するサブネットワーク、マルチTierアプリケーションを異なるセキュリティゾーンにマッピング出来る機能、等、非常に重要な要件が多い。  市場に出回っているクラウドモデルでこれ等を一部サポートしているもんがあるが、大きな問題はこの辺の付加価値部分はまだIaaSとして標準化するには時期尚早である。

さらに、IaaSのAPIをよりアプリケーションに最適化するための拡張機能もいっぱいある。vCloud のvApp等がその例であるが、まだまだ少ない。市場において、これらの拡張機能がどの様に使われるのかがまだ明確なコンセンサスが無い状態で標準化を強要するのは、やはり無理が生じる原因となる。

この辺のコメントを見ていると、やはりOracleもOpenStackに対して非常に警戒していると共に、独自の標準化戦略をもって対抗する戦略を取る方針を取っている、という風に受け取れる。

OracleのDNAは決してクラウド事業にある、とは思えない。それは、同社の元来のソフトウェアライセンス事業がクラウドの浸透と共に非常に大きな影響を受ける事が想定されるからである。ある意味では、Microsoft社と同じ様に、既存の収益モデルへの影響を最小限に留めつつ、顧客のクラウドサービスニーズを満足させるか、が課題になっている、という事である。

基本的に、Oracleのクラウドモデルは、自社の基盤事業の延長戦上に乗るもの、と解釈するのが正しい、と認識すべきである。当然プライベートクラウドを主軸としたソリューションになる事が想定されるし、主要パブリッククラウドである、AmazonやAzure、Google等との無条件での互換性を提供する理由があるとは思えない。上記の様に、一部はオープン仕様は公開しながらも、キーポイントは独自仕様として自社の収益、さらに顧客の囲い込みのために位置付ける、戦略的な事業を展開するもの、と想定される。 具体的にどのように展開していくかは、今後注意深く観察する必要がある。


2010年7月25日日曜日

OpenStackに対する、VMWareの反応: 同調しつつも、少し反論


Rackspaceの発表したOpenStackに対して、影響を大きく受けるベンダーもは誰か、と分析するに当たり、仮想化技術の独自仕様で市場の大きなシェアをもっているVMWareがあげられる。

Rackspaceは元々自社のクラウドインフラをCitrix のXenServerをベースに開発者しているため、Citrixとしては、OpenStackはVMWareに対向する切り札として位置付けている、と表明している。

対してVMWare社の反応はあまり明確なものが今のところ出ていない。今時点で明確になっているのは、Director of Distributed Management Task Force (DMTF)という役職にいるWinston Bumpus氏による下記のコメントである。

We're huge supporters of open source software efforts, having placed major bets on Spring and RabbitMQ, among others. And while open source makes sense for some product offerings, open standards provide interoperability between open sourced, shared sourced, and private sourced implementations.

VMWareはSpringやRabbit等のオープンソースの採用を積極的に行っている。オープンソースは特定の製品の開発に適しているが、オープンスタンダードはオープンであるなしにかかわらず互換性を提供する動きとして位置付けられる。

さらに、オープンソースとオープンスタンダードの違いについて下記の通り述べている。

Additionally, we don't confuse open standards with open source. Open source is a collaborative development process for creating an implementation of a product or service while open standards are developed by a collaborative process to ensure interoperability among various competing product offerings.

オープンスタンダードとオープンソースの違いを明確に認識すべきである。オープンソースは特定の製品、もしくはサービスを共同で開発するプロセスである一方、オープンスタンダードは競合する製品間の互換性を保証するための共同プロセスである。


オープンソースとオープンスタンダードの違いについて明確にしつつ、要点はオープンスタンダードは業界広く提供されるべきであり、様々なインタフェースがそれぞれの互換性を保つ事が出来るようにする事が重要である、と述べている。

We love providing customers choice of hardware, operating systems, management platforms and cloud computing platforms. We expect to see all sorts of cloud computing implementations that will provide customers a range of price points, features, benefits and specs based on their requirements.

But what's most important to us as it relates to these various implementations – those that currently exist and those that are still to come – is that the interfaces work together so that true choice is possible.


このコメントを分析する事により、VMWareは既ににOpenStackと同様なクラウド共通インタフェースを開発中であり、近々発表する可能性が高いのでは、という想定が出来る。問題は、この発表をする時点において、OpenStackがどれだけ市場に浸透しているか、という事である。また、VMWareがどれだけ自社の"標準化"クラウドをオープンスタンダードとして提供出来るか、という点である。

OpenStack発表でクラウドでのオープンソフトが一躍話題に:Rackspace以外のベンダの取り組みは?

先週、Oregon州、Portland市で開催されたOSCON 2010の席上で発表されたRackspace Hosting社のOpenStack、話題を相当さらっている状況であるが、Facebook、Google、Microsoft等もオープンソフトウェアに対する取り組みは積極的であり、それぞれの動きについても整理する必要性がある。

Google:
同社のオープンソフトウェアの戦略で最も知られているのはAndroidであるが、クラウドコンピューティングに関しては、あまり知られていないが、Go Programming Languageと呼ばれる言語のプロジェクトがある。昨年11月に発表されたこの言語は、マルチプロセッシング環境向けの言語であり、C++や、Java等の仕様を統合しながら、より現代的なPHPやRuby
On Railsの仕様も組み合わせるようなアプローチを取っている。
同社のRob Pike氏によると、この言語は、Pythonユーザには非常に重要な評判がよく、演算速度が早く、オープンソースである事が受け入れられている、とコメントしてる。
"Python users say it's like Python but the resulting progam runs faster and it's an entirely open source implementation,"

ただし、事業としてGo Programming Languageをどのように位置付けて行くのかについては、あまり情報は開示されていない、のが現状。


Facebook:

LAMPスタックを拡張し、さらにcache等のコンポーネントと組み合わせながら分散システム向けの開発者に提供される、との事が表明されている。

Facebookのオープンソフトウェアに対する取り組みは、同社のアーキテクチャにある、と説明されており、FacebookのインフラがApache Hadoop、Hive、Cassandra等を積極的であり採用している、との事。

また、Senior Open Programs ManagerであるDavid Recordon氏によると、FacebookはHipHopと呼ばれるPHPベースのオープンソースプロジェクトを主催している、と述べている。同氏によると、HipHopとは、PHPソースコードをC++に自動的に変換し、さらにG++を使ってコンパイルする事によりオブジェクトコードを生成する機能をもつ、との事。HipHopを利用する事により、CPU負担を50%程削減出来る、としている。

Microsoft:

OSCONにおいて、Windows Server 2008 Hyper-V向けの性能向上版の新規Linuxドライバーを開発した、と発表している。

さらに、Azure上にPHPアプリケーションを移行するのに利用出来るコマンドラインベースのツールを発表している。

また、Microsoft社は、クラウドの標準化活動にも参画している、と説明している。一例は、RESTベースのOpen Data Protocolに対するサポートである。 Open Data Protocolとは、モバイル、サーバ、クラウドプロットホーム間のデータ互換性を目指した仕様である。

また、Zend、IBMと共に、Simple API for Cloud Application Servicesと呼ばれるプロジェクトにも参画している。