2010年4月30日金曜日

アジアに寄せるクラウドデータセンタの波: Amazon Web Services

既に発表されていて、稼働開始が期待されていたAmazon Web Servicesを提供するデータセンタがいよいよシンガポールにて稼働開始になった。 これで、日本をはじめ、香港、に対するS3とEC2のサービスを本格的に開始することになった。
データセンタの正確な位置や大きさ、さらに自社建築なのか、他のファシリティからのリースなのか、等の情報は明らかにされていない。
 
正式なプレス発表はここ。
 
その他の記事はここ。
 
 
早くもRightscale社がAWSのシンガポールでのサポートを発表しており、サービスを同期して開始している。
 
また、enStratus社も自社のAWS上のAMIを稼働開始している、と表明しており(AWSのブログにて表明)、セキュリティ等の管理ツールの整備を整えている。

アジアに寄せるクラウドデータセンタの波: Verizon Business

Verizon Business社が香港に第2のデータセンタを建築する、と発表し、規模も32,292平方フィート(約3000平方米)の広さで、同社の$17Bに及ぶデータセンタ建築予算の一環とされている。 Verizon社は自社のクラウドサービス、CaaS(Computing as a Service)を展開しており、このデータセンタを軸に中国市場に対するクラウド事業を強化するのが狙いである。

http://www.thewhir.com/web-hosting-news/042810_Verizon_Business_Opens_Second_Data_Center_in_Hong_Kong?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+thewhir+%28theWhir.com+-+Daily+Web+Hosting+News%29

2010年4月29日木曜日

HPがPalm Computerを買収! 金額は$1.2B、$5.70/株で全株式を買取

現行のCEO, Jon Rubinstein氏は同社に残る事が発表されている。
最終的なクロージングは、7/31/2010を予定している。

Palm社の財産である、webOSは、HPのスマートフォンのみならず、同社のSlateブラン
ドタブレットPCにも採用される、という事も表明されている。

http://fixed-mobile-convergence.tmcnet.com/topics/mobile-communications/arti
cles/83425-hp-acquire-struggling-palm-12-billion.htm

2010年4月28日水曜日

SF.comのサービスメニューの幅がさらに広がった、という印象。 追随するPaaS業者に差をつけよう、という戦略 #Twitcast

ラップアップ: 詳細はそれぞれのサイトで情報入手可能との事 #Twitcast

Flextronics社 CIO、David Smoley氏の登場: 長年のSF.com ユーザ #Twitcast

Rod Johnson, GM of Spring Source & Parker Harris, EVP Technology が解説 #Twitcast

アプリをiPad上で表示するデモ:

Chatterの特徴である、SNSの機能が追加されている事に注目:

ChatterのI/FもJavaアプリケーションに統合できる事例: #Twitcast

Force.comが提供するAnalyticsコンポーネントもSpring Sourceの中に埋め込むことも可能:

Chatterを統合した4つ目のアプリを追加 #Twitcast

ChatterサービスもSpring SourceのJavaコードでコールすることも可能: #Twitcast

Spring Travelというこの3つめのサンプルアプリ、高フォはすべてJava、データはすべてForce.com #Twitcast

3つめのアプリを追加:

Hello Cloudという新しく作ったアプリがForce.com上のデータを引っ張ってきたサンプル #Twitcast

新しいアプリが追加されたことを示す。 #Twitcast

VMForce cloudがひとつのサーバのように登録することが出来る事を示すスクリーン #Twitcast

SpringSourceプログラマからすれば、Force.comを知らずにプログラミングができることが特長 #Twitcast

SpringMVCのメインコンソール画面 #Twitcast

SpringSourceのコードがForce.com上のデータをアクセスできる、という事がポイント: #Twitcast

WelcomeControllerのコーディング事例: #Twitcast

Spring Sourceを使って、アプリケーションを開発している: Wizard形式を使って、使いやすさを主張 #Twitcast

アプリケーションの稼働状況をVMForce上で見ることができる。 今は一つ動いているだけ; #Twitcast

今度はアプリケーションの実例を紹介: Hello world では無く、 Hello Cloudを紹介 #Twitcast

Javaプログラマーは600万人: これがすべてForce.com上でサポートされる、という論理 #Twitcast

VMForceのテーマは、"The trusted cloud for Java programmers in the cloud" Force.com上でJavaがサポートされること #Twitcast

SF.comから見たVMWareの環境の価値: Spring Source, vSphere, Java開発コミュニティ, vCloud技術: これをForce.comに持ってくる #Twitcast

Force.com上での Java 開発環境が無いことを説明: 今回の協業はそれを実現する、と説明 #Twitcast

Force.comについての説明: #Twitcast

AmazonやFacebookを次世代のアプリ、と定義し、SF.comの目指す方向が同じ字句にある、と説明: 次世代クラウドはCloud2を定義: #Twitcast

モバイルクラウドへの動きを示すデータ: YouTube、Facebookのトラフィックの急激な増大 #twitcast

SF.comの見ているクラウド市場の推移: 今はモバイルデバイス/アプリにシフト、格段に高い生産性を上げている。 #twitcast

両者の付き合いは20年、一時期は強豪でありながら、今は協業になることが出来る、IT業界の良さを説明 #Twicast

VMWare社が開発した、Spring Technology と SF.comの技術 の統合について語り始めている。 どうもこれが発表のコアのようだ。 #Twitcast

VMWareの目指すクラウドは、このコンセプトの元に、既存の企業の財産のクラウド化を目指してきた。 #twitcast

価格低下だけではなく、複雑なシステムの単純化、フレキシビリティ、Agility、を通してサービス化が重要との事 #twitcast

Paul Maritz氏からスタート: 今回の発表はクラウドの特徴で有るコスト低下だけではない、と言明 #Twitcast

VMWare CEO, Paul Maritz氏、SF.com CEO, Marc Benioff氏がステージに登場

テスト:emailでの投稿 #twicast

2010年4月22日木曜日

クラウドは考えずに構築したら誰も買わない高額なプロジェクトになってしまう、というお話。 上手なクラウドは運用を最大限に自動化、人件費を減らす工夫をしている。

クラウドは結構金と労力がかかる、という記事が多くなってきている。
最終の目的はユーザに対するOn-Demandのサービスを安く提供すること、と一般的に考えられているクラウドの定義であるが、その表から見た理想的なインタフェースとは裏腹に、舞台裏ではそれ相当の苦労がある、というのは技術者であれば誰でも容易に想像できる。

新しい価値は、努力と工夫、そしてそれなりの才能があって初めて成立するもの、と下記の記事では冒頭に述べている。

特に、プライベートクラウドについてはいろいろと賛否両論がまだ多く、幾つかの興味深いコメントを下記の通り、整理する。

Brian Wilson, VP of Surgient
プライベートクラウドは仮想化が実装されているデータセンタに加え、様々な管理ツール(TivoliやBMC)が必要になってくる。 さらに、この層の上に、クラウド専用の自動化プラットホームを実装する事が最も重要である、と述べている。  この自動化の層があるからこそ、高価で、工数の多い人件費に依存しない、スケーラブルなクラウドが出来上がる、と述べている。 
 
Tony Bishop, founder and CEO of Adaptivity
IT Intelligence、という新しい言葉を提唱。  Business Intelligenceが企業のビジネスの効率化を実現するのと同じように、企業のIT戦略も、単なるコンポーネントの積み上げで構築するのではなく、ハードウェアから上のアプリケーションレイヤーまで、すべて仮想化し、ITの劇的な変化に対応出来るスケーラブルでフレキシブルなアーキテクチャを持つことが重要である、と述べている。

Marty Gauvin, CEO of Virtual Ark
クラウドは、第3のアウトソーシングである、と定義してる。 アウトソーシングは本来、企業の既存のキャパシティで出来ない仕事を外のプロフェッショナルに必要な文だけ委託する、という発想。 クラウドとは正にそうである、と実感。であれば、クラウドは必然的に生まれたもの、と解釈出来る。 
 
 
Jasmine Young, VP of Chordys
銀行でのクラウドの利用率が非常の伸びている、と説明。 企業内のコラボレーション、顧客リレーションシップ面で特に使われている、との事。
 
ZDnet Joe McKendrick
クラウドは、普通に実装したら、On Premiseより高くついてしまう、と言及。
ポイントは、人件費。 
企業の多くはクラウドのコストの大半は、データセンタの運用費、マシン/ソフト/ネットワーク購入費、等である、と信じており、肝心の人件費についてはよく見ていない。
IDCの調査によると、クラウドを実装し、システムとして立ち上げ、運用するのにかかった人件費を図ったら、平均してプロジェクト層費用の50%~70%に達した、と報告している。  これは、開発費のみならず、運用に関わる人間、顧客対応にかかるコスト、本来自動化すべきところを人間が介在するProvisioning、Backup、Recovery、Reconfiguration等の工数である。 
クラウドを設計する際には、できるだけ自動化、人間が介在する工数についてはできるだけユーザがSelf Direct出来るような仕掛けを組み入れる事が重要である、ということであろう。。。
 


http://blogs.zdnet.com/virtualization/?p=1862

http://blogs.zdnet.com/service-oriented/?p=4523http://blogs.zdnet.com/virtualization/?p=1862

2010年4月16日金曜日

FusionStorm社、GNi社を買収、過去4ヶ月で3社の買収、自社のManaged Hosting事業にGNiのゲーミング事業を統合

GNi社はオンラインゲーミングを強みとしたIaaSベンダーで、米国のみならず、欧州の顧客を保有し、合計115社となり、グローバル事業展開を進めるFusionStormとしては、優良な案件。
 
FusionStorm社は、他にITコンサル事業者、CentriServ社とデータストレージベンダであるAdexis社を買収済み

Hadoop関連情報: Datameer社、表計算ソフトにHadoopを統合したソリューションを開発

製品名は、DAS(Data Analytics Solution)で、現在はまだベータ状態。
フロントエンドにExcelのような表計算のインタフェースを持ち、他のRDB等からデー
タを移行するツールもサポートしている。

製品のコンセプトは、Hadoopの難しい部分を見えないようにする、という事が目的で
ある。 GUIをExcelと同じようにすれば、非常に使い易くなるはず、とCTOのStefan
Groschupf氏は説明する。

この製品はデータベースも含めて社内データセンタに置くことも可能であるし、
Amazon Web Service上での利用可能、との事。

料金は、$1,000/月でもしくは、ライセンス方式でも購入可能(約3倍)。

同様な製品を提供しているベンダーが増えており、Cloudera社やKarmasphere社等が
登場している。

http://www.pcworld.idg.com.au/article/343123/startup_pushes_hadoop_via_sprea
dsheet/

Hadoop関連情報: Cassandraがリリース0.6を発表、

Cassandraは元々Facebook社が開発した、NoSQL向けの分散データベースシステム。  現在はこの技術がRackspace社、Digg社、Twitter等のサービスで利用されており、

今回のエンハンス内容は、
  • Hadoopを正式にサポート(HadoopのAPIをCassandraが受け付ける)
  • 性能の大幅な改善(30%)
 
Cassandraに関するもう少し詳細の情報は下記のURLで紹介されている。
Cassandraに関するQ&A
 
Cassandraの実装事例

Verizonが自社のCaaS事業を拡大: AWSとの差別化戦略を推進 => Terremark、Savvis系と似たような戦略

次のエンハンスを発表してる。
  • サーバークローニングサービス:
    特定のシステムイメージを登録すると、それを簡単に複製できるようにする機能
  • サポートOS、アプリの追加
    SUSE Linux、Windows SQL Server 2008をサポート
  • On-Premiseシステムとの連携強化
    Verizon Private IPのサポート、セキュアなネットワークを提供、さらに1Gbpsの高速ネットワークもOn-Demand方式で提供(使った時だけ課金)
  • SAS70 TypeIIに準拠
  • GUIを改善、レポーティング機能を強化し、ユーザの課金状況、等を把握しやすいように改善
VerizonのCaaSビジネスは、80%がエンタプライズユーザ、20%がSMBである、と発表している。
 
上記の機能の提供は、強豪である、Amazon Web Serviceへの対抗策であることが明らかで、AWSが狙っていない、きめ細かなセキュリティやフレキシビリティのニーズに応えられるようなサービス内容を目指している。

2010年4月15日木曜日

Enomaly社が、自社のHigh Assurance EditionのEnomaly Elastic Computing PlatformにIntel社のTXT(Trusted eXecution Technology)を採用

Enomaly社は、従来よりセキュリティを強化したクラウドプラットホームを、テレコム企業を中心に提供をしていた。 今回の発表は、このセキュリティレベルをさらに強化するために、Intel社のTXT(Trusted eXecution Technology)というチップ技術を採用する内容を発表した。

Intel社のTXTに関する情報はここ

http://www.intel.com/technology/security/

http://virtualization.sys-con.com/node/1352816

クラウドセキュリティに関する最近の動き: クラウドでのID管理を標準化すべき、と幾つかの団体が規格を推進中

ID 管理は、意外とクラウド上でのアプリケーションでに認証セキュリティとして議論されることが少なく、最近になって課題の一つとして注目され始めてきている。 基本的に、SAMLというオープン規格を採用してSSOを提供するメカニズムを定義するケースが多く、次の団体が具体的な動きをみせている。
 
Cloud Security AllianceでもID管理の重要性は提唱されており、最近クラウド環境上のプロビジョニング、認証、フェデレーション、ユーザプロファイル管理等のガイドラインを発表している。 
 
Trusted Cloud Initiaitive、という組織でもクラウドセキュリティが大きな課題として注目されており、今年内にクラウドセキュリティの認定制度、クラウドベンダ向けの教育/啓蒙プログラム等の活動を計画している。
 
InCommonと呼ばれる組織は、百校以上の大学に加え、'幾つかの米国政府組織によって構成され、インターネット上のセキュリティの規格を制定している。
 
OpenGroupが創設したJericho Forumと呼ばれるベンダ主体の組織において、COA(Collaboration Oriented Architectures)と呼ばれる規格が創案されており、クラウドを構成する複数のレベル(インフラ、プラットホーム、ソフトウェア、プロセス)上で夫々セキュリティとID管理を適用するクラウドアーキテクチャを規定している。
 
 
3rdパーティベンダでは、次の企業が製品化を行っている。
 
Fischer International Identity
 
Ping Identity Corp.
 
WSO2, Inc.:  Cloud Identity

SSDベースのサーバ技術がにわかに話題になり始めており、

幾つかの半導体系の会社が製品化を進めており、市場がだんだんと賑やかになってきている。

NextIO社
vSTOR S100を発表、Fusion-io社のメモリシステム上にtier0システムを構築したもの。
このパッケージは、300ワット程度の電力消費で、7.1M IOPSの速度を5TBのデータ量まで提供する性能を誇る。 特長はvConnect I/O Virtualizationという機能で、複数のサーバにまたがってストレージを確保することが出来、サーバ毎にフラッシュカードを確保する必要がない。

Texas Memory Systems
RamSam-630と呼ばれるシステムは、10TBの容量を達成。 IOPSは500,000という速度を提供し、4GB(将来的には8GB)のファイバ−チャネルリンク、さらに、QDR Inifinibandをサポートするバージョンが提供予定。

東芝
Violin Memory社への投資による製品が期待されている。

http://www.itbusinessedge.com/cm/blogs/cole/raising-the-bar-for-enterprise-flash/?cs=40654

Navisite社がCloud Security Allianceのスポンサとして参画: ホスティング業者としてクラウドセキュリティに力を入れる姿勢を強化

http://www.thewhir.com/web-hosting-news/041410_NaviSite_Joins_Cloud_Security
_Alliance_as_a_Sponsor

CSC社がSymantec社のセキュリティサービスを自社のクラウドSI事業の一部として提供を発表

Symantec社とCSC社は次のサービスの提供を表明
  • Symantecのユーザは、CSC社のCyber Security Solutionsというセキュリティ専門家へのアクセスが可能になり、セキュリティに関するコンサルテーションを受けることが出来る。
  • CSCは今年の5月から、現在のMSS(Managed Security Services)事業を拡張し、Symantec Hosting ServicesをCSCのブランドとして追加する。

2010年4月14日水曜日

VMwareとSalesforceが4/27に共同発表を予定: SF.com上にVMホスティング事業開始の噂: VaaSと称し、AWS、MS Azure対抗戦略を打ち出す?

ZDnet誌、Virtualization.info誌の記事での内容。
http://www.virtualization.info/2010/04/vmware-and-salesforce-to-announce.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+Virtualization_info+%28virtualization.info%29
http://blogs.zdnet.com/BTL/?p=32999
 
プロジェクト名はVMForceと言われ、下記のURLでその発表の日時のみが明らかにされている。
http://www.vmforce.com/
 
Salesforce.comの求人リストの中で、次の人員の募集があった、と幾つかのブログが発見しており、どうもSalesforce.comがVMサービスを提供する、という噂はほぼ確定的に鳴っている。 (この募集記事、既に削除されている。)
 
 
これが事実だとすると、Amazon Web ServiceやMicrosoft Azureに直接対向する勢力として非常にクラウド業界に大きな影響を与える可能性が高い。  特にAppGalleryやForce.comに企業内アプリケーションを移行する事に躊躇していた企業が大きく動き出す要因を作ることが想定される。  同様にこういった企業はAWSやAzureのようなProprietaryなI/Fを採用したくない姿勢を取っており、業界全体のオープン化への動きにつながる可能性も出てくる、と想像する。

2010年4月13日火曜日

Los Angeles市がGoogle Appsを採用した理由はセキュリティ対策に有り。 Googleがロスアンゼルス市に約束したこととは??

3万人のユーザを抱えるロスアンゼルス市は、Google Appsを採用した大型の顧客として話題になっているが、元はNovell Netwareのユーザであった同市が大きなリプレース決断を取った事に対して、その本質的な決め手がどこにあったのか、市場では大きな関心ごとになっていた。
 
PC Worldでの記事において、このロスアンゼルス市の決断はGoogleの契約書場約束したセキュリティとその保証内容が大きく寄与している、と指摘している。 
 
クラウドが昨今、セキュリティに大きな問題がある、と騒がれる中、Googleはその問題を解消するためにかなり広い範囲でのセキュリティ対策を講じている事が説明されており、実際に契約内容や、ロスアンゼルス市の責任者とのインタビューを通してそれを確認している。 
 
契約で規定されている、Googleがロスアンゼルス市に対してて提供する契約内容は下記の通り、

  • 顧客データが流出する等、GoogleがNDA条項を守らなかった際の損害賠償の上限なし
  • 顧客が任意に監査を行うことができる
  • 顧客データは、米国48州内で管理する(国外には出さない)
  • 月に5分以上のシステム障害は、Googleがペナルティを支払う
  • データはすべて、暗号化、なおかつ分割して管理し、完全な形でのファイルでは絶対に管理しない事
  • 市の許可無くしてGoogle自身もデータの閲覧が出来ない
  • ロスアンゼルス市は任意に契約内容を破棄することが出来る
等、内容が大変厳しいもの。
 
エンタプライズから一番遠いクラウド事業者、と思われていたGoogleが、実はこれだけの条件を飲むだけのソリューションをコミットした、というのは非常に興味深いこと。 Googleのエンタプライズ事業に対する取り組みの真剣度を確認出来るとともに、クラウド事業もセキュリティへの取り組みなくして勧めることが難しい、と言う事に対して、Googleでさえも例がではない、という事が見える。
 
実際の契約文面は下記のURLにある。
(CSC社がSIを行っており、契約書はCSC社とCity of Los Angelesとの間で締結されたもの。
 

Hadoop系のアプリケーションに注目が集まっています。Karmasphere、Cassandra, Gizzard等、それぞれ独特なビジネスモデルも考えられている。

Karmasphere
Karmasphere社は、クラウド上のHadoopアプリケーションをデスクトップ上から管理するためのツールを開発しているスタートアップであるが、US Venture PartnersとHummer Winblad Venture Partnersが合計$5Mの出資をしている。 現在配布しているソフトウェアは無償であるが、いずれは有償のビジネスに変えていく、と表明している。
 
Cassandra
CassandraはHadoopベースのデータベースエンジンで、最近多くのベンダーに採用されている。  TwitterがCassandraを自社の呟きを管理するために採用している事が表明されており、Diggなどでも同様の動きが出ている。 Cassandraのソースコードの大部分は、Rackspaceが開発している、という事実はあまり知られていない。

 
Gizzard
Twitterが自社で開発しているGizzardと呼ばれる大規模データ管理システム構築のツールをオープンソースとして公開した。

http://gigaom.com/2010/04/07/gizzard-anyone-twitter-offers-up-code-for-distributed-data/

2010年4月10日土曜日

Amazon Web ServiceがAmazon Simple Notification Service(SNS)を発表: クラウドからユーザに向けてメッセージをプッシュする機能:これもパブリッククラウドならではの機能として注目!

Amazon Web ServiceがSNSと呼ばれる新しい機能をベータとしてリリースを開始。
 
AWSクラウド上で稼働するアプリケーションからユーザにメッセージを直接発信することができる事により、従来のように個別のミドルウェアアプリケーションを導入したりする必要性がなくなった。
 
月に10万件のメッセージをHTTP経由で発信するまでは無償(emailの場合は1000件)、それ以上は課金される。 
Business Wireに流したプレス発表かここ
 
他の記事

Rackspace Cloudが早くもiPadアプリを提供: 今月末に小生もiPadを入手するので早速試そうと思います。

基本的にRackspace Cloudで設定したシステムの状況を把握したり、その構成に変更を加えたりすることができる機能を搭載している。 
 
Business Wireに発信したプレス発表はここ
 
単なる一機能の開発の発表であるが、iPadの秘めた使い方を垣間見ることができる、と言える。
iPad向けのアプリを開発した狙いは、いつでもどこでも自分のクラウドリソースを管理することができる使い勝手の良さを極めたい、というコンセプト。
 
自分の会社内のデータセンタ/プライベートクラウド環境ではこういう事をやるのは難しいのが現実。
こういったことにもパブリッククラウドを使う魅力があったりするのでは、と感じる。
 
Rackspaceは自社のクラウドサーバのAPIを公開しており、外部企業にもアプリケーションの開発を促進している。
 
 

2010年4月9日金曜日

投資状況: Citrix社がデスクトップ仮想化技術Kaviza社に投資

Kaviza社は、VDI-In-A-Boxと称する、低価格なデスクトップ仮想化ソリューションを開発するベンダー。 
 
企業の部門サーバをターゲットとしているソリューションで、デスクトップあたりのコストが$500以下、と非常に安い。 この価格帯が魅力で、非常に短期間のROIが評価されている。 

http://virtualization.com/funding/2010/04/07/citrix-invests-in-desktop-virtualization-startup-kaviza/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+Virtualizationdotcom+%28Virtualization.com+-+Your+number+1+virtualization+resource%21%29

買収状況: NetApp社がオブジェクトベースの仮想化ストレージ技術、Bycast社を買収: NetAppのUnified Storage戦略に同技術を統合する計画

特に、デジタルメディア、Web2.0、医療関連のアプリケーションでの実績があり、そ
の領域での事業拡大に期待しているところも大きい。

NetAppは自社のソリューションを IT-as-a-Serviceと呼ぶことが多く、今回の発表で
も、Bycast社の技術は、グローバルに展開されているエンタプライズの大規模なデー
タを集約し、IT-as-a-Serviceのソリューションを提供する大きなツールになる、と
説明している。
"The addition of Bycast's products enables NetApp to offer our enterprise
customers and service provider partners a complementary solution that
enables them to efficiently build and manage a very large-scale global
repository of data central to many IT-as-a-service offerings," Manish Goel,
executive vice president, Product Operations, NetApp, said in a press
release today.

Bycast社の製品は、StorageGRID Storage Virtualization Softwareと呼ばれ、現時
点で250社程度の顧客がいるとの事。 HP、IBMに対してOEM供給もしており、医療業界
でのソリューションとして両社の医療顧客にそれぞれの寺社ブランドで売られてい
る。


http://www.infostor.com/index/blogs_new/kevin_komiega_storage_blog/blogs/inf
ostor/kevin_komiega_storage/post987_4870126759853934028.html?utm_source=twit
terfeed&utm_medium=twitter

VerizonがSpot Pricingの特許を申請: Amazon Web ServiceのSpot Pricingに対向する方針か?

Verizon社が実際にこのサービスの提供を開始した、という発表を行ったわけではなく、特許を申請した、という内容。
 
現在、クラウド市場でSpot Pricingを提供しているのはAmazon EC2だけで、他に同様のサービスを提供しているベンダーがいないのが現状。  Verizonが実際にこのサービスを自社の事業に組み込むのか、それとも単なる防衛のための戦略なのか、不明。
 

2010年4月8日木曜日

アンケートの45%が、クラウドのセキュリティの懸念がコスト低減/効率向上の利点より大きい、と評価:クラウドの本格化セキュリティの問題を解決を擦る必要がある、という声がまだ多いようだ。

ISACA社が今年の3月に北米で行ったIT Risk/Reward Barometerというアンケートの結果によると、ITプロフェッショナルを対象としたこのアンケート、1809名の回答者の約半数が、クラウドのセキュリティの懸念が提供される利点より大きい、と回答している。



アンケートの結果は下記のリンク
http://www.isaca.org/Template.cfm?Section=Press_Releases1&CONTENTID=56654&TEMPLATE=/ContentManagement/ContentDisplay.cfm

2010年4月7日水曜日

IaaSの93%はアメリカで運用;極端にAmazon EC2とRackspaceのIaaSサービスが

451 Groupと呼ばれるリサーチ企業が、米国と欧州都でのクラウドの採用状況の比較を行い、興味深い結果を報告している。 

レポートは、"Cloud Outlook 2010"と呼ばれ、Webcastで次のような内容が報告されている。

  • 57%のクラウドコンピューティングは米国で行われており、続いて、欧州で31%、アジアで12%
  • IaaSの採用に関しては、AmazonRackspaceのサービスが集中していることから北米で93%、欧州で6%、アジアで1%、と極端に偏っている。  この原因は、各社が欧州ほかの地域でのデータセンタの整備が追いついていない、という点が指摘されている。 
  • 欧州での事業はSMBが大半を占めており、さらにサービス提供側としてテレコム業者が多く、多くのクラウドサービスはテレコム業界がカバーしている、という縮図がある。  
  • 欧州にとって米国のクラウドサービスを敬遠するもうひとつの理由として米国のPatriot Actがある。 

特に最後の問題は、本来グローバルであるべきクラウドに実は見えない国境がある、ということを示すことになる。 内容は異なるが、似たような問題が中国政府とGoogleの間で起きており、結果的にGoogleの中国からの撤退する、という結果を招いている。 

IaaSが極端に北米に限定されている、という事に関してはもう少し分析が必要と思われる。  

http://www.informationweek.com/cloud-computing/blog/archives/2010/04/cloud_computing_17.html

AT&Tが$1000億投資して、クラウド事業を展開する計画を発表;

今週の水曜日にDallas市にあるAT&T本社が自社のクラウド戦略を含めた事業方針を発表した。 

 

同社のプレスリリースか下記の通り

http://www.att.com/gen/press-room?pid=4800&cdvn=news&newsarticleid=30702

 

2010年の予算総額$1.81.9兆に及ぶ予算、その内容は下記の通り。

  • Scaling Application Services
    ホスティング、クラウドサービス、テレプレゼンス、ユニファイドコミュニケーション等のサービスアプリケーションの強化
  • Enterprise Mobility Applications
    エンタプライズ向けのモバイルアプリケーション
  • Vertical Industry Focus
    金融、リテール、製造、医療、政府、教育などのVertical分野のアプリケーションサービス
  • Enhacing Small Business
    SMB
    向けのサービスの強化し、AT&Tがカバーする22州においてはブロードバンドを24Mbpsに強化
  • Global Network Expansion
    自社のIPv6、ギガビットイーサネット事業をヨーロッパ、アジア、中央・ラテンアメリカへ展開する、と表明している。

 

この予算の内、$1000億をクラウド事業に投入する、と表明しており下記のような事業計画を発表している。

  • 自社のクラウドベースのホスティングサービスへの開発投資を継続する
  • AT&Tのクラウドと顧客のストレージシステムを接続するゲートウェイ機能強化を"クラウドイネーブラー"(パートナー企業)を通して行い、AT&T Synaptic Storage as a Serviceを強化する
  • SMB向けの簡易なSynaptic Hosting (Utility Computing)商品を提供開始する
  • ロンドンに新しいインターネットデータセンタを開設する
  • Ashburn, VAPiscataway, NJのデータセンタを増強する

 

 

 

http://blogs.zdnet.com/BTL/?p=32777

http://venturebeat.com/2010/04/06/att-1-billion-201/?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

http://www.benzinga.com/tech/208484/at-t-t-investing-1-billion-to-upgrade-network?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

http://hosted.ap.org/dynamic/stories/U/US_ATT_INVESTMENT?SITE=MOSTP&SECTION=HOME&TEMPLATE=DEFAULT

2010年4月6日火曜日

今週は、日本企業がクラウド業界で活躍: 富士通とSAPが日本市場向けのBusiness OnDemand事業を開始: CTCがワークスと協業し、クラウドアプリを提供

富士通がSaPSaaSアプリケーション、Business OnDemandの日本語版を提供する、と発表

現在この日本語版は開発中の状況であり、2010年5月に富士通のクラウドインフラを通してサービス開始の予定。  

http://www.itnewsonline.com/news/Fujitsu-and-SAP-to-Launch-Japanese-Version-of-SaaS-Business-Intelligence-Solution/17637/8/2

 

伊藤忠テクノソリューションズがワークスアプリケーションのビジネスソフトウェアを日本国内で販売開始

通常のパッケージソフトウェアへの投資額と比較して最大30%安く導入できる、と発表。 どうも価格が3割引きになるのではなく、ハード投資、ソフトウェアの初期導入費などと比較して、とのことらしい。 

http://www.tradingmarkets.com/news/stock-alert/jpclf_wksaf_japan-co-works-apps-to-offer-biz-software-via-cloud-computing-890149.html

2010年4月3日土曜日

IBMとVerizonが組んで、企業向けのデータバックアップサービスを開始: 昔ながらのテープバックアップ事業を置き換える狙い

IBMがバックアップインフラの提供を行うかたわら、Verizonがデータ転送の通信インフラを提供する、という仕組み。 

 

Verizonは複数のプライベートネットワークを提供しており、顧客は、Private-IPMPLS)、EthernetSonat Optical Ringから選択できるようにメニューを構成する。

 

このサービスは、Managed Data Vaultと呼ばれ、Verizonの主要顧客である、金融、リテール、医療関連の企業を対象としており、各社が抱える大量のデータベース等のデータを自動的にバックアップするサービスとして両社が拡販する。   

 

企業のデータをテープでバックアップを取り、トラックでオフサイトの倉庫に運ぶサービスをより高速で信頼性の高いサービスに置換えよう、というのがセールスポイント。

 

SaaS事業をIT企業とテレコム企業が組んで提供するパターンとして、こういったデータバックアップサービスが今後も多く定着しそうな気配である。  ITベンダーの顧客、テレコムの顧客の両方の顧客層に販売できる利点と、両社の企業のブランド力がSaaSの導入に難色を示す企業にとってその懸念を晴らす要素になるのでは、という期待もある。  

http://cloudcomputing.sys-con.com/node/1342355

フランス、サルコジ大統領が、「xxx 2.0」の使用を禁止。 産業に混乱と誤解を招く、と。 これからは、3.0 の時代という事でよろしくお願いします