豊かな水資源を活用した水力発電所の数が、全電力生産量の6割を占めるオレゴン州にデータセンタを最近建設したFacebook社、実のところ、利用する電力の供給は、火力発電所から受けている、という事が明らかになった。
水力発電所の電力供給は主として、Bonneville Power Administration(BPA)社が行っているが、Facebookが建設しているデータセンタの地域は、Pacific Power社という、別の会社が管理しており、僅かな%をBPAより電力供給を受けながらも、主力供給源は石炭を燃やす火力発電所である、という事をSearchDataCenter誌が発見。
"While Pacific Power gets some hydropower from BPA, its primary power-generation fuel is coal, according to Jason Carr, the manager of the Prineville office of economic development for Central Oregon."
また、BPA社は、自社のCO2 Cap & Tradeの関連で必要になるコストをカバーするために、複数段階をもった電力料金体系へ踏み切る、と発表している。
It turns out the BPA will soon be implementing a tiered pricing system in which new customers will pay a higher rate to offset the costs of non-hydro generation the BPA will purchase to meet growing demand.
恐らく、このコスト上昇を懸念して、上昇しながらもより価格が安定している火力発電所ベースの電力料金体系を選択した、というのがFacebookの内部での判断だったのではないか、と指摘している。
オレゴン州にデータセンタを建設する、というのは最近ではグリーン戦略としては非常に良いイメージを獲得できる、という点ではマーケティング戦略として使われるケースが多いようだが、実際には、グリーンでなければいけない、という企業の大方針が大きくそびえる中、コストとのジレンマに攻め悩まされる現実に直面するFacebookの姿は、他の企業にも同様にのしかかる課題として考える必要がある、と思う。