2010年6月24日木曜日

SeaMicroサーバ:クラウドのために生まれたサーバ、512台のIntel Atomチップを搭載、冷却装置入らずで省電力



SeaMicro: The Right Cloud Server at the Right Time

SeamMicroという会社、あまり知られていないが、クラウド業界を始め、汎用サーバ業界でも話題を集めている、という今時珍しいハードウェアベンダである。

同社の製品は、SM10000と呼ばれるもので、低消費電力ながらも高出力を達成している点が大きな特長。同社によると、クラウドサーバはサーバメーカのほとんどが製品を提供しているが、ほとんどが従来製品アーキテクチャをベースとしたもの、と指摘、一方SeaMicro社の製品は根本的にクラウド向けのデザインを採用している、と主張。

その主張の所以は、512台のIntel Atom CPUを採用している事。低消費電力ネットブックと同じプロセッサを採用する事によりCPUの消費電力のみならず、従来の高速演算CPUに必要だった冷却装置も不要になる為、大幅な電力コストの節約を達成する事に成功している。

このデザインの採用により、通常の企業は同等性能のDellサーバと比較して4年間で$100万ドルから$300万ドルのコスト削減ができる、と試算している。

基本構成の価格は$13万9千ドルであるが、この価格帯で、数百万ドル級の節約ができる、という事はかなり市場に対するインパクトがある、と言える。クラウドデータセンタのハードウェアは汎用性の高いコンポーネントを採用するのがいわば常識化しているが、こういったユニークながらも大きな効果(CO2削減)を達成できるハードウェアが登場した時の業界の反応が非常に興味深い、と言える。