James Hamilton氏、元はMicrosoftにてData Center  FuturesチームのArchitectであったが、Amazon Web Serviceに移り、VP & Distinguished  Engineerとして活躍。
 一方、Michael  Manos氏は、同様にMicrosoftのデータセンタ責任者であったのが昨年、データセンタ専門のREITの最大手であるDigital Realty  Trust社に移っている。
 両社共にデータセンタ、クラウド関係の見識者であり、それぞれのブログを通して発信される独自の見解が業界に大きな影響を与えている。   
 その両者が、プライベートクラウドの価値について異なる意見を述べている。
 Amazonの一員であるJames Hamilton氏はプライベートクラウドの価値を低く評価している。  同士によると、プライベートクラウドは一時的なトレンドであり、何れは、Shared Cloud(Public  Cloudを軸としたIT戦略)に移行するだろう、と指摘している。   その原因として、プライベートクラウドが目指すものは、パブリッククラウドがすべて達成しており、その道のプロである、という一点に尽きる。   
 James氏のブログはここ;
http://perspectives.mvdirona.com/2010/01/17/PrivateCloudsAreNotTheFuture.aspx 一方、Michael  Manos氏はこれに反論、プライベートクラウドの価値は企業のIdentity重視、コストのコントロール、セキュリティリスクのコントロール、等、技術的な要件とは異なる面で重要視される、と指摘している。  
 Michael氏のブログ記事はここ;
  両者が意識を共通にもっているのは、パブリッククラウドが、その大きな規模を元に安いコストで品質のいい、スケーラブルなITリソースを提供することに最適化されている、という点。   
 意見が異なるのは、両者がMicrosoftを離れ、それぞれ異なるビジネスモデルの会社に所属している、という事が大きな要因ではないか、と思う。  Amazonの一員であれば当然パブリッククラウドOnlyのソリューションを目指すだろうし、Digitial Realty  Trustのように企業向けのデータセンタを設計、建設する事業に携わっていれば、当然企業のOn-Premiseシステムにフォーカスするだろうし。  
