2010年1月30日土曜日

最近のクラウド市場での投資活動: 探せばまだ見つかる良質案件、ただし傾向が少し変わってきているのでは=>

クラウド関係のVC投資は落ち込んでいる、と言われながら、条件さえ整えばまだ活発な領域があることがジックリ観察していると見えてくる。 
 
共通項目としては、売り上げがある程度上がっている事と、成長曲線に乗っている、という事。 従来のVCのPre-Revenueを狙った投資ではなく、ある程度成熟したベンダをグローバル化、多様化、また競争激化の中でシェアを守るための戦略として追加投資をする、というパターンである。 
 
技術的にユニーク性を持っている事も当然重要であるが、あまり突飛なものではなく、Enterpriseの具体的なニーズに合致している事も大きなポイントになると思われる。
 
CORAID社が$10MのSeries A投資を完了
Scale-Out Storageと称して、従来のiSCSIやFibre Channelと比較して5~8倍の性能を発揮するSANシステムを構築できる技術。 ゲノムリサーチ等の科学技術計算アプリケーションでの採用が多く、世界で1100社顧客があるとの事。 今後こういったアプリケーションをクラウド化する際に活用できる技術として注目されている。
出資者はAllegis Capital、Azure Capital Partners等。
 
 
Unidesk社が$12MのSeries B投資を完了
仮想デスクトップベンダーである、Unidesk社はVMWare、Citrix、Microsoft等の複数VM環境上で仮想デスクトップを統合的に構築する機能を提供する数少ないベンダー。
出資者は、Matrix Partners、North Bridge Venture Partnersで、Series Aに引き続き投資。
http://virtualization.com/funding/2010/01/25/unidesk-scores-12-million-in-series-b-round/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+Virtualizationdotcom+(Virtualization.com+-+Your+number+1+virtualization+resource!)
 
 
Mimecast社が$21M のSeries B投資を完了
SaaSベースのemailアーカイブ、回復、セキュリティサービスを提供するベンダー。  同社はUKの企業で、大規模なストレージ+eDiscoveryサービス+セキュリティ、という、従来は個別に導入が必要だったアプリケーションを統合的にサービスとして提供する、という点で、欧州で急成長を遂げている。 
現在、グローバルに2500ユーザを持ち、広い範囲の業界をカバーしている。
出資者は、Index Ventures、Dawn Capital。