IT企業としては比較的新しい、と言えるAmazon Web Serviceであるが、同社の市場におけるシェアは非常に高い大きくなっている事を示す情報が多く登場するようになっている。
下記が最近の2週間の情報:
◦ Mashery社という調査会社が600人の開発者に対して行った調査によると、69%の回答者はAmazon、GoogleそしてTwitterを最も採用しているAPIである、と回答している。
◦ 米国政府でのAmazon Web Servicesの採用の動きがあり、最近ではRecovery.govでの採用が話題となっている。
◦ 大きなアカウントも増えている。最近では、Netflix社のAmazonへの全面的な移行が大きな話題となっている。
◦ Goldman Sacksのアンケート調査によると、67%の回答者はAmazon Web Servicesを既に利用している、という内容。特に、EC2は77%のユーザが使っている、と回答しており、2位のGoogleを大きく引き離している。
◦ UKの調査会社によると、Amazonは現在365,000個のWebサイトを運用しているとのこと。
この状況は、Amazonがクラウドの規模市場において他社を大きく引き離している事を示しており、今後も次のような傾向が想定される。
1) Amazon程の大きな規模のクラウドを運用している会社は少なく、この規模から得られるノウハウは他社に対する大きな差別化要因となる、といえる。
2) 教育業界において、クラウド=Amazon、という縮図が成立している。ソフトウェア開発者がAmazonを通してクラウドの概念を教育段階で掴むと、将来的にビジネスでクラウドを採用する際には、Amazonを選ぶ可能性が高くなる。
3) 今の時点では、Amazonと同じ規模のクラウド環境を構築するのは事実上不可能である、
と言える。 既に多くのデータセンターを世界規模で持っているAmazonと同等レベルのAvailabilityを提供できるデータセンターを構築、維持できる企業は非常に高い限られている、と言える。
4) データをクラウド環境に移行するまではどの企業も多大なる運用上のコストを強いられる。しかし、いっぺんデータがターゲットのクラウド環境にアップロードしてしまえば、運用コストが非常に高い低くなる。 既に多くの企業のアプリケーションとデータを保有しているAmazonは非常に有利な位置づけにある、と言える。
Amazon Stealing the Cloud
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